Jamf ProでWebフィルタリングの設定を配布する
iPadのスクリーンタイムからフィルタリングの設定が可能なことが分かりました。
しかし、学校のように大量のiPadがあるような環境では、スクリーンタイムから1台1台フィルタリングの設定をするのは困難です。
そこで登場するのが、MDM(Mobile Device Management)サービスです。
MDMを利用することで、管理下のiPadに対して一斉にフィルタリング設定を配布することが可能となります。
それでは、Jamf Proを例にして、MDMでAppleのWebフィルタリングを設定する方法を確認してみましょう。
◆操作方法◆
1)管理画面にログインし、[デバイス]⇒[構成プロファイル]にアクセスします。
2)既存の構成プロファイルに設定を追加する場合は該当の構成プロファイル名を、新規で構成プロファイルを作成する場合は[新規]をクリックします。
3)[オプション]⇒[コンテンツフィルタ]⇒[構成]をクリックします。
4)[フィルタタイプ]をクリックし、フィルタリング方法を選択します。
・Built-in:Limited Adult Content
成人向けに分類されるサイトを制限したい場合に選択します。
・Built-in:Specific Websites Only
特定のWebサイトのみ閲覧を許可する場合に選択します。
5)必要に応じて、許可や制限するサイトなどを追加して[保存]をクリックします。
以上でWebフィルタリングの設定は完了です。
構成プロファイルを配付したiPadで制限対象のサイトにアクセスしようとすると、[制限されたサイト]となり閲覧することが出来なくなります。
コンテンツフィルタ運用のベストプラクティス
Apple標準のフィルタリングでは、カテゴリごとのフィルタリングといった柔軟な設定はできません。
また、閲覧ログの収集もできないため、実際に児童生徒が授業と関係のないサイトを閲覧していたとしても知る術がありません。
この辺りの機能まで実装するとなると、サードパーティ製のフィルタリングが必要となってきますが、運用次第で標準のフィルタリングでも抑止する方法があります。
Apple標準のフィルタリングを有効にすると、Safariの「閲覧履歴の手動削除ができない」という設定が付帯してきます。
この機能を利用すれば、生徒は閲覧した履歴を手動で削除することができなくなります。
「iPad上の閲覧履歴をいつでも確認ができる」という事実を学内に浸透させ、
・有害コンテンツは標準のフィルタリング機能で閲覧禁止にする
・先生が生徒のiPadの履歴を不定期にチェックする
といった運用を行うことで、授業に関係のないWebサイトの閲覧の抑止効果を発揮することが可能です。
まとめ
iPadのフィルタリングについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
サードパーティ製品に比べ機能が限定的なApple標準フィルタリングでも、運用方法を工夫すれば、不適切なサイトの閲覧を抑止することができます。
iPadにフィルタリングを導入する際は、本コラムの内容を参考に製品の検討をされてみてはいかがでしょうか。
iPadフィルタリングをはじめ、MDMやiPadの設定などでお悩みのある方は、三谷商事までお気軽にご相談ください。
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