【Mac教室導入事例】PCを使った授業作りと仕組み作りを切り分け、役割を分担する | Edu at Mitani    

【Mac教室導入事例】PCを使った授業作りと仕組み作りを切り分け、役割を分担する

神奈川大学附属中・高等学校様

三谷商事では神奈川大学附属中・高等学校様へ、ICT関連の豊富な導入実績があるリコージャパン株式会社様との協業により、中・高等学校へのiMac設置をサポートしました。
こちらの学校では、Windows PCを設置した教室と色とりどりのiMacを設置した教室があります。また生徒に一人一台の端末も配付していることから、それぞれのデジタルツールをどのように活用しているのか、PCなどを使った教育で何を大切にしているのか、小林 道夫副校長に伺いました。

WindowsとMacを使い分け、より整った学習環境を構築する

まずは御校のデジタルツール活用について伺います。MacルームとWinルームの2つのPC教室を設置するという、独自性の高い取り組みをされていますが、どういった経緯があったのでしょうか。

最初にPC教室作ったのは、1989年のことです。当時のOSはMS-DOSを使っていました。Macは1993年に導入し、その後1999年に発売されたiMacを購入。ストロベリー、ライム、ブルーベリー、タンジェリン、グレープという5色を丸テーブルに並べました。

それ以来、何度かリプレイスをしながらWindows PCとiMacを利用しています。そして2021年に、グリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー、シルバーの7色が出ると知り、以前のようにフルカラーをそろえようと考え、購入しました。実際に並んでいるところを見た生徒からは歓声が上がり、カラフルにそろえてよかったと思います。

7色のカラフルなiMacが並ぶMacルーム

見た目にも華やかですね。また、WindowsだけでなくMacもあると、指導の幅が広がりそうです。

ウェブ製作やポスター作り、動画編集といったクリエイティブな作業は、Mac端末の方が適しています。昔から様々なツールを使っており、以前はAdobe Premiere ProやAdobe PageMaker を利用していました。

PC教室も充実していますが、御校の生徒様は個人専用端末としてSurface Goをお使いですよね。

はい、端末を一人一台配付してから、スキルが圧倒的に向上しました。中学3年生はほぼタッチタイピングをできますし、データ入力やメールでのファイル添付等の作業はまったく問題ありません。ITを使うということに慣れていて、勉強の仕方も変わりました。

今では、プログラミングやアプリなどについて、教員より知識のある学生も少なくありません。そのため、授業内容がわかりきっている生徒と、まだ理解度が低い生徒がおり、習熟度の異なる生徒40人を集めて一斉に指導する難しさを感じています。

タブレットとPCを使い分け、より高いレベルのクリエイティブを実現

個人のタブレットとPC教室の端末はどのように使い分けていますか。

動画編集など端末の負荷が高い作業や、海外と繋ぐオンライン英会話はPC教室の端末を利用しています。そのため、個人にタブレットを配付した今でも、PC教室は必要です。また昔に比べると、PCでできることの幅も広がっています。

1990年代はアプリの数も少なく、PCの利用法といえばプログラミングの勉強か図形の編集程度でした。他にはWordやExcel等の利用くらいです。その後、インターネットが出現するとともに、ウェブ制作という選択肢が増えました。初めのうちは、HTMLの指導をしていました。

時代が移り変わるに連れて、指導できる内容が増えたのですね。

はい。その後LEGO MINDSTORMSを使ったロボット教材の学習を導入し、RCX、NXT、EV3と使っていました。プログラミングでのロボットの制御、センサリングや条件分岐など、プログラミングの基礎を教えていました。

最近ではマインクラフトなどを授業に取り入れている学校もありますが、オンラインで完結してしまい、物理的なものを作らないことも多いです。本校では物理的な製作物の作成も取り入れようということで、「宇宙エレベーターロボット競技会全国大会」を開催。神奈川大学工学部と連携し、宇宙エレベーターロボットを製作。宇宙ステーションに物資を運ぶ競技を開きました。

 

 

副校長
小林 道夫 氏

ものづくりも含め、多角的な指導をされているのですね。

はい、どこかにだけ重心を置くわけではなく、コンピューター教育全体に力を入れるという方針です。今では単にPCを使えるようにするだけではなく、インターネット社会に対応できるよう情報学を学んだり、ロボット制御やプログラミングについて学んだりしています。

探究学習では教員23人がそれぞれゼミを開き、中学3年生と高校1年生の生徒が自分の興味のあるゼミに入って勉強しています。私はPC教室でプログラミングやゲーム作りの授業を開いています。

先生のゼミでは、どのようなことをされるのですか。

今年は生徒が18人ほど集まったので、3~4人でチームを組んで、それぞれ研究テーマを決めてPCでアプリ開発やゲーム開発をしながら、 論文に仕上げて発表してもらいます。教室に閉じこもっていた生徒も、PCを通して自分のスキルを発揮できる場を与えればもっと活躍できることがわかりました。これからの教育では一方的に教えるのではなく、こうした生徒がアウトプットをする場を作ることが重要です。

自分が好きなことを主体的に学ぶ方が、学習効果も高そうですね。

はい、教員が関わらなくても生徒は良いものを作ります。例えば去年はオンライン学園祭を開いたのですが、生徒会執行部がAdobe After EffectsやAdobe Premiere Proを使い、プロジェクションマッピングを作りました。

私たち教員よりも生徒たちの方がそういったものを見慣れていますし、YouTubeやSNSを見ることが習慣になっているため、最新のトレンドにも詳しいです。

教員が授業の内容を考え、PCの管理や仕組み作りは別の主体が担当する

御校はデジタルツールを非常に上手く活用されていますが、PCを使った教育において大切なことは何ですか。

PCやタブレットなどは、それ自体の使い方を学ぶより、どう活用するかが重要です。何を作るか、どうしたらより便利になるかを考えさせることを大切にしています。最近では一人一台の端末配付が注目を集めていますが、デジタルツールはあくまでも手段であると認識する必要があると思います。

また、誰が教えるかということもあります。人員がいても、授業として円滑に運用するにはどんな仕組みが必要かも考えなくてはなりません。

PCを使った教育ではまだ課題が多いですね。

はい。実際、教員が仕組み作りまで担当することは難しいです。「何を教えるか」「どう教えるか」は教員が考えるべきですが、例えば「機器の壊れたときどうサポートするか」「授業の準備や後片付けはどうするか」「導入にあたり補助金を申請するか」といったことは、情報推進室やサポートセンターを設置してチームで対応する方が良いと思います。

仕組み作りでいうと、今回の導入では教育機関へのシステム・端末導入が豊富なリコージャパン株式会社様からご連絡をいただき、私ども三谷商事がiMacの導入をサポートさせていただきました。
その際、弊社が開発したM2DeployToolsというMac端末のキッティングツールを合わせて採用頂きました。

※M2DeployToolsの詳細はこちら

キッティングはまさに仕組み作りにあたる部分になるので、そこを実績が豊富なリコージャパン株式会社様と三谷商事にお任せできたことはよかったです。

これからも定期的にPC入れ替えなどをしていきますが、教員のやるべき部分と、学外の方をを巻き込んでチームでやっていく部分を、上手く切り離して取り組んでいきたいと思います。

 
 

神奈川大学附属中・高等学校

所在地:神奈川県横浜市緑区台村町800
TEL: 045-934-6211
https://www.fhs.kanagawa-u.ac.jp/
設立:1984年

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