Webフィルタリングの重要性
昨今の教育現場では、GIGAスクール構想や新型コロナウイルスの影響で急速にIT化が進み、児童生徒一人一人がChromebookやiPadなどのモバイル端末を所持していることも珍しくない世の中になりました。
インターネット上には学習に役立つコンテンツも豊富にあるため、せっかくChromebookやiPadを導入したのならば、これらを活用しない手はありません。
しかしながら、インターネットの世界には、児童生徒に不適切なサイトが数多く存在していることも事実です。
情報リテラシーが身についた生徒ならば、不審なサイトにアクセスしてしまった場合など、ある程度自分自身で対処ができるかもしれません。
しかし、まだインターネットに不慣れな低学年の児童などが、万が一不適切なサイトにアクセスしてしまったら、何らかの被害を受ける可能性も出てきます。
児童生徒を守るためにも、教育機関でモバイル端末を利用する際は、Webフィルタリングについても検討しなくてはなりません。
今回のコラムでは、Chromebookのフィルタリング術についてご紹介していきたいと思います。
ChromebookにおけるWebフィルタリングの種類
ChromebookでWebフィルタリングをかけるには、主に以下の2つの方法があります。
① CEU(Chrome Education Upgrade)のWebフィルタリングを利用する
② サードパーティ製のWebフィルタリングを利用する
CEUとは、Chromebookを管理する際に必要なライセンスのことです。
すでにCEUを導入済みのお客様であれば、追加の費用が発生せずにWebフィルタリングをかけることが可能です。
※CEUの詳細については、下記のコラムを参照ください。
https://www.mitani-edu.jp/column/029/
その他にも、Chromebookに対応したサードパーティ製のフィルタリングソフトも販売されています。
こちらはCEUでのフィルタリングと比較して、機能が充実している点が魅力といえます。
それでは、CEUとサードパーティ製品でWebフィルタリングの機能にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
①CEUのWebフィルタリングを利用する
まず初めに、CEUのWebフィルタリング機能を利用する場合についてです。
CEUの[ユーザーとブラウザの設定]では、「セーフサーチ」、「URLのブロック」、「セーフブラウジング」、「SafeSites URL フィルタ」といった機能があり、これらを活用することでフィルタリングをかけることが可能です。
◆セーフサーチ◆
セーフサーチとは、各種検索エンジンに搭載されている機能で、検索結果から成人向けのページなどを除外することが出来るものです。
[セーフサーチと制限付きモード]にて、[Google 検索クエリに常にセーフサーチを使用する]を指定することで、Google検索利用時にセーフサーチが強制的に有効化されます。
◆URLのブロック◆
[URL のブロック]は、いわゆるブラックリスト・ホワイトリストの機能になります。
[ブロックされるURL]にアクセスを禁止したいURLを、[ブロックするURLの例外]にアクセスを許可するURLを入力することで、特定サイトへのアクセスを制御することが可能です。
※URLの入力形式については、下記のGoogleヘルプページを参照ください。
https://support.google.com/chrome/a/answer/2657289?hl=ja#url_blocklist&zippy=
◆セーフブラウジング◆
セーフブラウジングは、不正なソフトウェアなどが含まれる有害サイトにアクセスした場合に、ユーザーに警告を発する機能です。
[セーフ ブラウジング保護レベル]にて、セーフブラウジングを有効にすることで、ユーザーが危険なサイトにアクセスした際に、ブラウザ上に赤い警告画面が表示されます。
また、[セーフ ブラウジングの警告の無視を無効にする]にて、警告の無視を許可しないように設定することで、警告画面の発生時に、警告を無視してサイトにアクセスできないようにすることも可能です。
◆SafeSites URL フィルタ◆
Googleの判定により、アダルトコンテンツに分類されたサイトへのアクセスを制限する機能です。
[SafeSites URL フィルタ]にて、[アダルト コンテンツに基づいて最上位サイト(埋め込み iframe 以外)を除外する]に設定した場合、アダルトコンテンツを含むサイトがユーザーに表示されなくなります。