もしも学校で導入したiPadを児童生徒が紛失してしまったとき、どのように対応すればよいか事前に想定できていますか?
前回のChromebookにつづき、今回のコラムではiPadを紛失してしまった場合の対処法をお届けします。
紛失モードとは?
まずiPadやiPhoneなどのAppleデバイスには、「探す」という機能が搭載されています。
事前にデバイスで「探す」を設定しておくことで、iCloud.comや「探す」Appで端末の位置情報を確認できるようになります。
さらに「探す」では、「紛失モード」というサービスも提供しており、これはその名の通りAppleデバイスを紛失してしまった際に利用する機能です。
この紛失モードを有効にすることで、デバイスはロックされ、位置情報の追跡に加え、ロック画面に返却先の電話番号やカスタムメッセージを表示させることも可能になります。
学校のiPadを紛失モードにするには?
前述のとおり、Appleデバイスには、「紛失モード」という端末の紛失に備えた機能が標準で備わっています。学校のiPadを紛失してしまった場合にも、この紛失モードを使わない手はありません。
しかしながら、iCloud.comや「探す」AppでiPadを紛失モードにするには、個人のApple IDが必要であり、Apple School Manager上で作成された管理対象Apple IDでは利用できない仕様になっています。
それでは、学校で管理しているiPadを紛失モードにするには、どうすればよいのでしょうか。
学校管理下のiPadを紛失モードにする場合、iCloud.comや「探す」Appの代わりに、デバイスの管理に利用しているMDM(Mobile Device Management)を使って紛失モードに切り替えます。
デバイスの要件
MDMを使って紛失モードにするには、対象のデバイスで以下の条件を満たしている必要があります。
・インターネットに接続されていること
・iOS 9.3 以降であること
・監視対象であること
「監視対象」とは、iPadなどのAppleデバイスを細かく制御できるようにするモードのことで、Apple Configurator 2やADE(Automated Device Enrollment)を利用することにより、デバイスを監視対象にすることができます。
なお、監視対象にされているデバイスは、[設定]アプリの画面に監視についてのメッセージが表示されます。