iPadOSのバージョンが選択できる?~iPadOS15で搭載されたソフトウェア・アップデートの新機能~

公開日:2021/10/26
最終更新日:2022/08/09

 

今までiPadOSのソフトウェア・アップデート時、新しいiPadOSのメジャーバージョンがリリースされている場合、マイナージョンのiPadOSで継続して利用したいにも関わらず、アップデートを実施すると強制的にメジャーバージョンのiPadOSにアップデートしてしまうという経験はありませんか?

iPadOS15から提供された新機能では、
iPadOS14にて、ソフトウェア・アップデートをする際
 ・マイナーアップデートを選択する -> 14.x が適用される
 ・メジャーアップデートを選択する -> 15.x が適用される
という選択が可能になりました。

本コラムでは、具体的なアップデート方法、さらにMDMによるアップデートの制御についてまで紹介していきます。

iPad上からソフトウェア・アップデートを実施する

まずは実際に、iPadでソフトウェア・アップデートの画面を見てみましょう。
iPad上からソフトウェア・アップデートを実施する場合の設定方法です。 ソフトウェア・アップデートの選択画面が表示されます。

マイナーバージョンのアップデート(iPadOS14.x)を行う場合は「ダウンロードしてインストール」をタップします。
メジャーアップデート(iPadOS15へアップデート)を行う場合は、「iPadOS15にアップグレード」をタップします。

このように、ソフトウェア・アップデートの画面で、現在のバージョンのマイナーアップデートを行うか、メジャーアップデートを行うかの選択ができるようになっています。

メジャーアップデートを行うと様々な機能が追加され、より便利になる反面、現在利用しているアプリが利用できなくなる、といったデメリットもあります。
これまでは、メジャーアップデートを行わない = 現バージョンのまま利用する、という選択となり、セキュリティアップデートなどがあった場合でも適用ができない環境でしたが、今回の仕様変更により、現行バージョンを使い続け、なおかつ継続的にセキュリティアップデートなどの適用が可能になりました。

MDM(Jamf Pro)からソフトウェア・アップデートを制御する

アップデートのバージョン制御については、MDMにて管理が可能になっています。
Jamf Proの画面を例に実際の動きについて見てみましょう。

「リモートコマンド」>「ソフトウェア・アップデートのバージョンを推奨(iOS14.5以降、監視対象のみ)」を利用します。
マイナーバージョンのアップデートのみ(iPadOS14.x)に制限する場合は、「現在インストールされているバージョンの最新のマイナーバージョンのみをインストールすることをユーザに許可」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。

iPad側ではソフトウェア・アップデートの項目では、マイナーバージョンのiPadOSのみ表示され、「iPadは、管理者によって認められた最新のソフトウェア・アップデートを表示しています。」と表示されます。

メジャーバージョンのアップデートのみ(iPadOS15へアップデート)に制限する場合は、「最新のメジャーバージョンをインストールすることのみをユーザに許可」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。

iPad側ではソフトウェア・アップデートの項目では、メジャーバージョンのiPadOSのみ表示され、「iPadは、管理者によって認められた最新のソフトウェア・アップデートを表示しています。」と表示されます。

このように、
「最新のメジャーバージョンをインストールすることのみをユーザに許可」
「現在インストールされているバージョンの最新のマイナーバージョンのみをインストールすることをユーザに許可」の設定が可能です。

「最新のメジャーバージョンをインストールすることのみをユーザに許可」を実行すると、このようにマイナーアップデートの選択肢が表示されなくなります。

「現在インストールされているバージョンの最新のマイナーバージョンのみをインストールすることをユーザに許可」を実行すると、このようにメジャーアップデートの選択肢が表示されなくなります。

まとめ

これまで、iPadOSのアップデートの方法の選択について確認を行ってきました。

MDMを導入している場合は、管理者がアップデートのバージョン制御を行う運用が可能となり、メジャーバージョン、もしくはマイナーバージョンのみの最新iPadOSを表示させることが可能になります。

また、すぐにメジャーバージョンにアップデートを行いたくない場合は、マイナーバージョンの最新iPadOSのみに制限することで、マイナーバージョンのセキュリティアップデートを適用することができます。

お問い合わせはこちら

本コラムに関するお問い合わせはこちらからよろしくお願いいたします。

 

教育機関での【iPad管理】に関する資料を公開しています。

~ 教育機関におけるiPadの管理 ご紹介資料~

資料の内容

○iPadの管理方法
○iPadの管理でできること
○Apple Configurator 2による管理
○MDM + ADE による管理
○コンテンツキャッシュ

~Apple School Manager 入門書~

資料の内容

〇ASMとは
〇ASMの開設
〇Appとブック
〇Managed Apple IDの管理
〇クラスの管理
○デバイスの管理

Back Number

教育システム情報学会 第49回全国大会に出展しました

教育システム情報学会 第49回全国大会に出展しました

2024年8月27日~29日に明海大学 浦安キャンパスにて開催されました教育システム情報学会の第49回全国大会に企業ブース出展いたしました。https://taikai2024.jsise.org/ 不安視されていた台風10

不登校児童を取り残さないためのICTの活用事例

不登校児童を取り残さないためのICTの活用事例

GIGA第2期の導入と合わせ、三谷商事ではICT端末の活用について情報を発信しております。今回は日本HPの導入事例(https://jp.ext.hp.com/techdevice/poly/ict_report03/)より、不登

InterSafe GatewayConnectionの新機能「アクセスアラート機能」とは?

InterSafe GatewayConnectionの新機能「アクセスアラート機能」とは?

「InterSafe GatewayConnection(以下ISGC)」は、アルプスシステムインテグレーション(ALSI)社が提供しているWebフィルタリングソフトです。 Windowsをはじめ様々なOSに対応しており、G