教育機関に導入されているパソコンは、Webフィルタリング機能を用いて危険なサイトや学習に不要なサイトが閲覧できないように制限されていることが一般的です。
アルプス システム インテグレーション社(以下ALSI社)の「InterSafe GatewayConnection(以下ISGC)」は、GIGAスクール構想で広く普及したChromebookやiPadに対応しているフィルタリングソフトのひとつです。
すでに、学校でISGCをご利用中という方も数多くいらっしゃることでしょう。
今回のコラムでは、ALSI社が2023年3月から提供を開始した「InterSafe LogNavigator」について解説していきます。
InterSafe LogNavigatorとは?
まず「InterSafe LogNavigator」とは何かというと、ISGC専用の無償のログ分析ツールです。
これまでISGCのログファイルから、特定ユーザーのアクセスログを確認したい場合、Excelなどでフィルターをかけて抽出したりしていました。
しかし、今回リリースされたInterSafe LogNavigatorを使うことで、「いつ」「誰が」「どのようなサイト」にアクセスしたのかを、ブラウザ画面から簡単に確認できるようになります。
事前に参照するISGCの設定をしておけば、InterSafe LogNavigatorがISGCのログを自動的に取り込み、様々な観点でログの分析やレポート化をしてくれたりと、今後ISGCを運用する上で必須ともいえるツールです。
動作環境
契約すればすぐに利用可能なクラウド型のISGCと異なり、InterSafe LogNavigatorはPCにソフトウェアをインストールする必要があります。
インストールする際は、要件を満たしたPCを準備しましょう。
OS | Windows 10 Windows 11 ※64bit版 |
CPU | OSの動作要件を満たすこと ※ARM製やARMベースのCPUは不可 |
メモリ | 4GB以上(8GB以上推奨) |
HDD | 100GB以上の空き容量 ※ログを除く |
ブラウザ | Google Chrome、Microsoft Edge(Chromium版) |
InterSafe LogNavigator導入までの流れ
以下は、InterSafe LogNavigator導入までの概要です。
1)InterSafe LogNavigatorのライセンスキーを入手する
2)PCにInterSafe LogNavigatorをインストールする
3)InterSafe LogNavigatorで初期設定を行う
それでは、ライセンスキーの入手から初期設定までの流れを順を追って見ていきましょう。
※今後のアップデート等により、導入手順が変更になる恐れがあります。 実際にインストールされる際は、メーカー公式マニュアルを参照ください。
1)ライセンスキーの入手
InterSafe LogNavigatorを利用するには、まずライセンスキーを入手しなければなりません。
以下の手順を参考に、事前にライセンスキーの申請をしておきましょう。
===
01)InterSafe LogNavigatorの申請サイトにアクセスします。
https://www.alsi.co.jp/store/isln/license/
02)画面の指示にしたがって、必要事項を入力していきます。
入力が完了したら個人情報の取り扱いに同意し、[確認画面へ]をクリックします。
・申請者情報
-氏名
-企業名、団体名
-メールアドレス
-電話番号
・InterSafe GatewayConnection(ISGC)情報
-管理画面URL
-アカウントまたは管理者ユーザ
・契約者
-会社名 ※申請者と契約者が同じ場合は不要
03)入力内容に誤りがないか確認し、[送信]をクリックします。
04)以上で、申し込みが完了しました。
ライセンスキーはメールで送付されます。
2)インストール
さて、ライセンスキーの準備ができたら、いよいよInterSafe LogNavigatorのインストールです。
インストールは、以下の流れで進めていきます。
===
01)InterSafe LogNavigatorのインストーラーをダウンロードサイトから入手します。
https://alsi-iss.jp/download/isgc/doc/
※上記サイトから、管理者向けマニュアルも取得可能です。
※サイトにアクセスするには、ID/パスワードの入力が必要です。
ID/パスワード情報は、ISGCのサービス証書に記載されています。
02)ダウンロードしたインストーラーにて、「Installer.exe」を実行します。
03)[新規インストール]をクリックします。
※以下のメッセージが表示された場合は、[はい]をクリックします。
04)次のような画面が表示されます。
以下の順に、画面の指示に従ってインストールを進めます。
・データベースコンポーネントの導入
・LogNavigatorデータベースの作成
・JDKのインストール
・Tomcatのインストール
・LogNavigatorモジュールのインストール
※各プログラムの詳細なインストール方法はメーカーマニュアルを参照ください。
https://alsi-iss.jp/download/isgc/doc/
05)各プログラムのインストールが正常に完了すると、最後にOSの再起動を促されます。
[OK]をクリックして、PCを再起動しましょう。
3)初期設定
インストールまで完了したら、ブラウザからInterSafe LogNavigatorの管理画面にアクセスできるようになります。
インストール後の初期設定として、管理画面でライセンスキーの登録と、ログ取り込みの設定を行いましょう。
===
01)ブラウザで下記アドレスを入力し、管理画面にログインします。
http://インストールしたPCのIPアドレス:ポート番号/isln
02)[システム設定]⇒[ライセンス登録]をクリックします。
申請したライセンスキーと、その他必要事項を入力し設定を保存します。
03)[システム設定]⇒[取り込み設定]⇒[取り込み設定の追加]をクリックします。
04)ログ取り込み対象のISGCの情報など、必要事項を入力し設定を保存します。
05)以上でライセンス登録とログ取り込み設定は完了です。
これ以降、[次の取り込み時刻]のタイミングで、ログの取り込みが実行されます。
※ログ取り込みでは、当日に記録されたISGCログは取り込まれません。
当日分のログは翌日以降の取り込みジョブの実行時に取り込まれます。
InterSafe LogNavigatorの機能紹介
InterSafe LogNavigatorでISGCのログが取り込めるようになると、様々な機能が使えるようになります。
ここからは、InterSafe LogNavigatorの機能をいくつかご紹介していきたいと思います。
===
機能1:レポート
取り込まれたログは、アクセス数やカテゴリ分類などに基づいて分析され、自動的にレポートが作成されます。
表示したレポートは、[エクスポート]からファイルに出力することが可能です。
また、[自動レポート配信設定]をしておくことで、管理者や任意のメールアドレス宛に、PDF化したレポートをメールで定期的に自動送付することも可能です。
※メールはログ取り込み完了後に送信されます。
※メール文のURL「http://localhost/isln」は、現時点では編集することができません。
機能2:アラート
あらかじめ設定した条件を満たしたアクセスログが検知された場合、アラートとして管理者に知らせることができます。
アラートは、管理画面で確認するほか、メールで通知することも可能です。
※アラート処理はログ取り込みのタイミングで行われます。
※メール文のURL「http://localhost/isln」は、現時点では編集することができません。
機能3:ログ検索
期間、条件を指定すると、それに合致したログを検索することができます。
検索結果は、[エクスポート]からファイルに出力することも可能です。
まとめ
InterSafe LogNavigatorを導入することにより、ISGCのアクセスログがグラフ化できたりと、これまでと比較し利用者のログ分析が容易に行えるようになります。
しかし、インストール型のソフトウェアのため、対象のPCが起動していない場合は、ログ取り込みのジョブが走らず、それによりログ取り込みを基点にして送信されるアラートメールなども配信されない点にご注意ください。
そのため、InterSafe LogNavigatorをインストールした端末は、なるべく常時起動させておくことをおすすめします。
InterSafe LogNavigator自体の利用は費用がかかりませんので、ご興味のある方はこの機会にライセンス申請をして使用感を試されてみてはいかがでしょうか。
iPadやChromebookにWebフィルタリングの導入を検討されている方や、既存のフィルタリングソフトでお悩みのある方は、三谷商事までお気軽にご相談ください。
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