札幌学院大学様は、「大学教育の進化」をテーマに2014 年秋、学内の情報教育システムを刷新しました。特筆すべきは北海道の大学で初めてiMac を大規模導入し、一台でMac / Windows 2つのオペレーティングシステム(OS)を学ぶ環境を構築したこと。この構築プロジェクトに弊社は東日本電信電話株式会社様チームの協業メンバーとして、教室環境構築をご担当させていただき、同学の最先端のコンピュータ活用能力を身に付ける教育基盤整備をご支援させていただきました。
札幌学院大学様は戦後復興を担う新指導者を輩出すべく、北海道で最初の文系総合大学として創立されました。一貫した教育目標は、豊かな人間性と社会での実践力を兼ね備えた人材の育成。特に近年ではコンピュータを活用したアクティブラーニングを取り入れ、情報リテラシーを高めながら論理的思考力や問題解決能力を主体的に身に付ける教育体制を整えてきました。同学ではこうした取り組みをより効果的に推し進めるため、2014 年秋、学内の情報教育システムの大掛かりな刷新に着手。その一つがiMac の大規模導入です。
「本学はずっとWindows のみだったのですが、社会では年々Mac のシェアも高くなっています。学生には両方のOS が学べる環境を提供したいと思っていました」
そう語るのは今回のプロジェクトを統括した同学の電子計算機センター長・渡邊愼哉氏。当初はMac / Windows 両方のPC を設置する案も検討されましたが、管理やコスト面での負荷がネックに。そこで弊社はApple 提供の”BootCamp”を使って、iMac 一台でMac / Windows 両方のOS が使える「デュアルブート環境」の構築を提案。コンピュータ教室やCALL 教室など計9教室と図書館に計約400 台のiMac を導入しました。
札幌学院大学
電子計算機センター長
渡邊 愼哉 氏
私自身iMac でWindows とのデュアルブート環境を使い便利さを実感していたので、今回のリプレイスには大変期待していました。三谷さんのおかげでWindows 環境も残しつつ、iMac の使い方も学べ、iPadやiPhone との親和性も高い最高のコンピュータ環境が整いました。今後は授業での効果を分析しながら、より発展的な使い方を実践していければと思います。
iMac の「デュアルブート環境」にてPC 教室運用を行うにあたり同学が実現したかった機能が、両OS の環境復元とウイルス対策ソフトのパターンファイルの自動更新です。その際課題となるのが、①深夜にどのようにして電源ON を行うか、②どのように両OS を切り替えるか、③どのように環境復元の保護を解除してウイルスパターンファイルを更新し、再度保護するか、の3点でした。その問題に対し、弊社は特別な専用アプリケーションを使うことなくMac / Windows のプログラム処理と『Deep Freeze』の機能をカスタマイズして組み合わせることで両OS の環境復元環境下でのウイルスパターンファイルの自動更新を実現しました。
「Mac に精通している三谷さんには懸念材料をすべて解決していただきました。三谷さんでなければ今回のような運用はできていなかったと思います」 情報教育システムの管理・運用を担当する同学の電子計算機センター・原田寛之氏にはそう評価していただきました。
さらに今回のソリューションでは三谷商事のOS イメージ配信システムを導入。三谷商事のシステムはイメージ配信をマルチキャストで行えるため、台数が増えても配信時間に大きく影響を与えない環境を実現できました。加えて今回のPC 更改に合わせ、同学は教室環境のバックボーンネットワークを1Gbps から10Gbps に増速したことにより、100 台以上のイメージ配布を10 分足らずで、イメージを書き戻す時間等を考慮しても約30 分程度で完了させることが可能となりました。
「ネットワーク負荷が少ないので、他のPC 教室で授業している間にイメージ配信を行っても授業には影響がありません」と原田氏。配信スピードや安定性の面で効率的に作業が進められるため、これまでの倍のシステム(実質Mac / Windows 800 台分)に同じ人数で管理・運用ができており、システム運用の大幅な効率化につながっていると評価していただきました。
「非常によく考えられたシステムだと思います。設定されているすべてのタスクを見ることができるのですが、運用にあたりどのような問題があるかを考えぬいて設計されているシステムと感じました。また、導入説明会の際にあるタスクの追加ができないか相談したところ、説明会中にタスクの追加を行っていただきました。このような柔軟性もこのシステムの魅力です」そう原田氏には評価していただいています。
「今後もiMac の教育的効果を検証しながらより実践的な活用を展開していきたい」と抱負を述べる渡邊氏。「北の知の頂点」を目指し、情報化の未来を見据えた同学の先進的な取り組みは、新たな教育改革への確かな一歩となっています。
北海道江別市文京台11
TEL: 011-386-8111(代表)
http://www.sgu.ac.jp
設立1946 年(昭和21 年)6月
設置学部経営学部、経済学部、人文学部、
法学部、社会情報学部
札幌学院大学
電子計算機センター
原田 寛之 氏
今回のシステム構築にあたり、複数の業者様に問合せをいたしましたが、最もレスポンスが速く、技術面、運用面、コスト面から具体的なご提案をいただいたのが三谷さんでした。様々な懸念点を三谷さんは見事に解決してくれ、さらに我々が使いやすいように配慮したシステムを構築してくれました。
情報ソリューション事業部
東京支店
青木 弘倫
北海道初のMac システム全学導入に携わることができ、大変光栄に感じております。よりよいシステムを構築しよう、というチームのような意識が札幌学院大学様、NTT 東日本様、三谷商事の間にあり、楽しく仕事をさせていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
東日本電信電話株式会社
ビジネス&オフィス営業
推進本部 北海道法人営業部
ソリューション営業第一部門
小原 直人 氏
札幌学院大学様、三谷商事様、NTT 東日本がより良いシステムをつくるために、自己本位ではなく、皆が自然に広場に集まるように一体感を持って協力しながら構築できたのが良かったと思っています。
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