【導入事例付き】iPadがGIGAスクール構想に適している理由

公開日:2020/11/10
最終更新日:2023/12/13

GIGAスクール構想における教育現場のIT化の成否を分ける重要な要素が「端末選び」で、Appleの「iPad」、Microsoftの「Windows」、Googleの「Chromebook」の3OSを利用した端末を選択する必要があります。数百人が利用するケースが珍しくないので、各現場に適切な端末を導入しなければなりません。Appleが提供するiPadを導入した学校を紹介するので、選択した理由や実現できた効率化や導入方法、授業への役立て方などを参考にしてください。

iPadとは

iPadとは、テクノロジーで世界を牽引するビッグテック企業群「GAFA」の1つであるAppleが提供するタブレット端末です。家庭、教育、ビジネスなどすでに幅広い領域で活用されており、私たちの生活に根付いている端末の1つです。GIGAスクール構想においては、文部科学省が作成した標準仕様書に適応した機種を利用することで、最大4万5,000円の補助対象を受けられます。ChromebookやWindowsのように複数のパソコンメーカーが端末を製造しているわけでないので、選択肢が少なく選びやすいです。

■iPadの標準仕様
・OS:iPad OS
・ストレージ:32GB
・画面:10.2~12.9インチ
・重さ:1.5㎏未満
・端子:Lightning コネクタまたは、USB Type-C コネクタ×1以上
・無線:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 以上
・LTE通信:対応していること
・キーボード:Bluetooth接続以外の日本語JISキーワード
・スタンド:自立式のスタンドを必ず備えること

※出典:文部科学省「GIGAスクール構想の実現 標準仕様書
https://www.mext.go.jp/content/20200303-mxt_jogai02-000003278_407.pdf

iPadの魅力1:直感的な操作を活用したクリエイティブな授業の実施

iPadやiMacなどのApple製品は、デザイナーやプログラマーなどのクリエイティブなシーンで多く活用されています。その大きな理由の1つに「直感的な操作」が挙げられます。ペンや指先でスムーズに写真の加工やイラスト作成などが可能。クリエイティブなアプリも揃っているので、多くの生徒の創造力を育めます。和歌山県教育学部付属中学校では、2015年からiPadの導入をはじめ、2019年には全生徒が自分のiPadを持っているという状況をつくりあげました。その結果、以下のようなiPadではなければ難しい授業や課題も実施できています。

■iPadを使ったクリエイティブな授業・課題
・理科の授業では融点の測定実験をして、数値をGoogleスプレッドシートに入力して、クラス全体で共有してグラフ化して考察
・国語の授業ではロイロノートを利用して、ことわざの意味をまとめたカードを作成
・社会の授業ではGoogle Earthを使って地球を平面ではなく立体的に表現
・アプリを使った作曲
・アニメーションの作成
・音声録音、加工

■クリエイティブに役立つ無料アプリケーション
・プレゼンテーション:Keynote
・動画編集:Clips、iMove
・音楽演奏、録音:GarageBand
・文章作成:Pages

GIGAスクール構想に対応する際にしばしば聞かれる「生徒が端末を使いこなせないのではないか」という懸念に対しては、①iPadを既存の学習ツールと置換する、②iPadでしか実施できない授業や取り組みを始める、③iPadを使ったチームでの共同作業を行う。という3段階で端末の浸透に成功しています。

※関連ページ:導入事例「和歌山大学教育学部附属中学校様」
https://www.mitani-edu.jp/case/wakayamadaifuzoku/

iPadの魅力2:充実のサポートとラーニングプログラム

パッケージの内容は導入する企業によって異なりますが、三谷商事の場合、管理業務の自動化に貢献するデバイス管理ツ-ル「Jamf」の5年分の利用がパッケージ化されています。これにより、ITリテラシーの高低に関係なく導入や運用管理が簡単になります。さらに、これまでApple製品に触れたことがない教師向けに、Apple製のアプリケーションを使うための基礎が学べる無料ラーニングプログラム「Apple Teacher」も備わっています。そのうえ、幅広いリソースとサービスを提供する「Apple Professional Learning」を活用すれば、iPadなどをフル活用して、これまでにない革新的な授業の考案、実施に役立てることができるでしょう。このように、先述した豊富なアプリケーションとそれを使いこなすためのサポート。さらに日々のクラス、授業の管理を楽にするMDM「Jamf」や、生徒の学習状況をリアルタイムに把握できる授業支援アプリ「MetaMoji ClassRoom」などを利用することで、理想的な授業の実現をサポートしています。

■三谷商事のiPad応用パッケージ
・iPad本体
・ハードケース
・有線キーボード
・Jamf(5年分)
・物損保証
・MetaMoji ClassRoom

導入する目的や保護者への説明も踏まえたiPadの導入を

GIGAスクール構想に対応するには、適切な端末の選定や正しい運用方法、授業への活用はもちろん、保護者の理解も欠かせません。日本の普及率が非常に高いiPadであれば、信頼性が高くセキュリティや活用方法などの説明もしやすいのではないでしょうか。今回紹介した導入事例のほかにも、ChromebookやPCなどGIGAスクール構想に先だって、教育現場のIT化に取り組んでいる教育機関はたくさんあります。気になる人は、以下のURLからチェックしてみてください。

※三谷商事の教育機関への導入事例
https://www.mitani-edu.jp/case

教育機関での【iPad管理】に関する資料を公開しています。

~ 教育機関におけるiPadの管理 ご紹介資料 ~

資料の内容

○iPadの管理方法
○iPadの管理でできること
○Apple Configurator 2による管理
○MDM + ADE による管理
○コンテンツキャッシュ

~ Apple School Manager 入門書 ~

資料の内容

〇ASMとは
〇ASMの開設
〇Appとブック
〇Managed Apple IDの管理
〇クラスの管理
○デバイスの管理

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