実践編②~LA(ラーニングアナリティクス)で「授業改善」はどう変わる?LMSデータから見える学生の学習プロセス~
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公開日:2026/03/25 最終更新日: 2026/03/25

実践編①では、LA導入の第一歩として「可視化」から始めることの重要性を紹介しました。
では、その可視化されたデータは、授業改善にどのように活かすことができるのでしょうか。

授業改善というと、授業アンケートや教員の経験に基づいて進められることが一般的です。
もちろん、長年の教育経験から得られる知見は非常に重要です。
しかし、そこに学習データという新たな視点が加わることで、授業改善のアプローチは大きく広がります。

LMSデータから見える学生の学習プロセス

LA(ラーニングアナリティクス)の特徴は、学習の「結果」だけではなく、「プロセス(過程)」を把握できる点にあります。
例えばLMSには、次のようなデータが蓄積されています。

・出席状況
・講義資料の閲覧回数
・小テストの受験状況や得点の推移
・LMSへのログイン頻度

こうしたデータを可視化すると、授業の中でどこに学生のつまずきがあるのかが見えてきます。
例えば、特定の講義回だけ小テストの正答率が大きく下がっている場合、その回の説明方法や
教材の難易度に課題がある可能性があります。
また、資料の閲覧数が少ない場合は、学生が資料の存在に気付いていない、あるいは授業の進め方と資料の使い方が一致していない可能性も考えられます。
従来の授業運営では、こうした学習過程を客観的に把握することは容易ではありませんでした。
LAを活用することで、授業の中で起きている学習行動をデータとして捉え、授業設計を見直すためのヒントを得ることができます。

授業の途中で改善できることの価値

もう一つ重要なのは、授業期間中に状況を把握できる点です。
授業アンケートは多くの場合、学期末に実施されます。そのため、授業改善に活かせるのは
次年度以降になることが少なくありません。
一方、LA(ラーニングアナリティクス)では授業の進行に合わせてデータを確認することができます。

例えば、
・小テストの結果を踏まえて復習内容を補足する
・理解度が低い回について追加の説明を行う
・学生の学習状況を見ながら授業の進め方を調整する

といった対応を、同じ学期の中で行うことが可能になります。
つまりLAは、授業を「終わってから振り返るもの」ではなく、「進行しながら改善するもの」へと
変えていく仕組みと言えるでしょう。

データが授業設計のヒントになる

LAのデータは、単に学生の状況を把握するためのものではありません。
授業設計そのものを見直すための材料にもなります。

例えば、
・学生のアクセスが集中する教材資料はどれか
・理解度が下がりやすい講義回はどこか
・課題の提出状況はどのように変化しているか

といった情報を確認することで、授業構成や教材の配置、課題の出し方などを見直すことができます。
これまで授業改善は、教員の経験や学生アンケートをもとに行われることが多くありました。
LAはそこに「学習データ」という客観的な視点を加え、授業をより良くするための判断材料を提供します。

授業改善の新しい視点

授業改善は、これまで教員の経験や工夫によって支えられてきました。
そこに学習データという客観的な視点が加わることで、改善のヒントはより具体的になります。

こうした授業改善を支援する仕組みとして、学習分析システム「 CampusLA」 があります。
CampusLAでは、LMSに蓄積された学習ログや小テスト結果、レポート提出状況などのデータを集約し、学生の学習プロセスを可視化することができます。

LAは授業を機械的に評価するためのものではありません。
授業の中で何が起きているのかを可視化し、授業をより良くするための判断材料を提供する仕組みです。
経験とデータの両方を活かすことで、授業改善の可能性はさらに広がっていきます。